第407章 出て行ってください

平野歩美はにこにこと中林真由を見つめていた。その瞳に下世話な好奇心はなく、純粋な世間話を楽しんでいるといった雰囲気だ。

一方の中林真由は、確かに気まずさを感じていた。今野敦史との現在の関係を、どう説明すればいいのか自分でもよく分かっていないからだ。

彼女は無意識に左手の指輪を隠そうとしたが、歩美にはもう見られているだろうと思い直し、隠すのをやめた。

「……バレバレ?」

今野敦史のことを思い浮かべ、中林真由は頬に触れた。その瞳の奥には笑意が滲んでいる。

平野歩美は重々しく頷いた。

「人間なら誰でも分かるわよ」

中林真由は呆れ果て、無意識にまた指輪を撫でた。

その動作に気づいた平...

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