第408章 彼女に嫉妬する

部屋は静まり返り、ただ全員の荒い呼吸音だけが響いていた。

渡辺蛍夫婦は戸口で立ち尽くし、かける言葉も見つからない様子だ。石田渉は発作を恐れてか、中林雪乃の体を必死に支えている。

中林雪乃の顔色は優れない。それでも彼女は、中林真由の肩をポンと叩いた。

「せっかくのお祝いの日だもの。あの人が騒ぎさえ起こさないなら、夕飯くらい食べていかせなさい。団欒の日なんだから」

中林真由の本音を言えば、中林大樹など即座に叩き出したかった。たとえ警察沙汰にしてでも、視界から消し去りたかった。

だが、母さんがそう言うのなら仕方ない。これ以上、母さんを悲しませたくはないのだ。彼女は無言で頷くと、キッチンに...

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