第426章 あなたは浮気相手

「歩美、このあと時間ある? 食事でもどうかな。いい店を知ってるんだ」

村上晴雄は笑顔で歩み寄ってくる。まるで恋人同士だったあの頃のように。

平野歩美は少し考えたが、結局断らなかった。

前回の件、白川芽唯が実刑を免れた裏には、やはり彼の手回しがあったのだろう。そうでなければ白川家が気づかないはずがない。

二人が訪れたのは、煮魚を売りにした一風変わった中華料理屋だった。

「東北の湖から毎日空輸してるんだ。君、魚が好きだっただろう? 友人が店を出したから、君を連れてきてやりたくてね」

村上晴雄はメニューを差し出す。「ほかに何が食べたい?」

平野歩美は小皿料理をいくつか適当に頼んだだけ...

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