第431章 明珠グループ

中林真由の気分は最悪だった。半ば放心状態で病院を後にすると、小林洋子から電話がかかってきた。

「今、タクシーで歩美のところに向かってるの。本当に大丈夫? いっそ今野敦史に来てもらおうか?」

それが小林洋子の考えうる、最も無難な解決策だった。

以前の彼女なら今野敦史のことなど毛嫌いしていただろうが、今は違う。

彼がこれまで取ってきた行動の裏にある事情を知り、むしろ彼は一途な男だと見直していたのだ。

かつての女性関係の噂も、結局は根拠のないものばかりだったらしい。

中林真由自身、今野敦史と阿部静香の間に何かあった現場を目撃したわけではないのだから。

好きな女の気を引くために別の女を...

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