第444章 無意味

夜の闇が深く、車間距離もあるため、中林真由には後ろの車に乗っているのが本当に今野敦史なのか判別がつかなかった。

今野敦史の身に危険が及ぶかもしれないと思うと、心臓が鷲掴みにされたように痛む。

「止めて、今すぐ車を止めて!」

中村優太が彼女の命令を聞くはずもない。ただアクセルを深く踏み込み、ハンドルを切り続けるだけだ。

中林真由は憤然として白石健人を睨みつけた。

「これは誘拐よ! 今すぐ降ろして。あなたに私の自由を奪う権利なんてないわ! 止めないと警察に通報するから!」

言いながらスマホを探すが、どこかに落としてしまったようだ。

「彼に車を止めさせて!」

彼女の瞳は充血し、怒り...

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