第445章 お前は私を連れて行けない

中林真由は白石健人を恨めしげに見据えたが、相手は相変わらず飄々とした様子を崩さない。

「中林真由、まずは俺と一緒に来るんだ。そうすれば全て話してやる。な、いいだろう?」

彼はどこか呆れたような口調で言った。ただ純粋に彼女を連れ去りたいだけのように見える。

中林真由には理解できなかった。なぜ、彼はこれほどまでに自分を連れ去ろうとするのか。

かつて何も言わずに姿を消したこと、それが原因で今野敦史との間に生じた誤解、そして今のこの状況。どれ一つとして納得がいかない。

白石健人が自分を解放するはずがないと悟った彼女は、窓の外へと顔を背け、どうやって逃げ出すかを必死に考え巡らせた。

中村優...

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