第451章 あなたは安全だ

中林真由の人生は、決して順風満帆とは言えなかったが、それでも大きな荒波に呑み込まれたことは一度もなかった。

中林家の店は通り一番の繁盛店で、両親の愛情にも恵まれていた。進学だって、何の苦労もなく名門高校へと進んだ。

――十年前の、あの時を除けば。

陰で自分を守ってくれた誰かがいるとしたら、白石健人以外には考えられない。

実際、白石健人が中村優太に自分のことを見張らせ、何度も助けてくれたのだから。

「……やっぱり、健人なの?」

もう一度問いかけると、白石健人は静かに首を横に振った。

「真由、俺じゃない」

その答えに、真由はわずかに眉根を寄せ、それからそっと彼の服をつまんでいた手...

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