第455章 帰るのか?

 海の上の時間は、やけに長く感じられた。

 中林真由は、一日中、知らされたいくつもの真実を咀嚼していた。

 自分の生まれのこと。明珠グループがどうやって壊滅したのかという真相。どれもこれも、どれだけ心が強い人間でも簡単には受け止めきれない話だった。

 ひとしきり泣いたあとで、ようやく冷静に考える余裕が出てくる。

 部屋は広く、窓からは海面がよく見えた。

 クルーズ船はずっと沖を進んでいて、方角もわからない。スマホがどこで落ちたのかも見当がつかず、客室にひとり取り残されたまま。

 一晩じゅう眠れなかった。疲れているのに、眠気だけがどこかへ消えてしまっている。

 目を閉じると、すぐ...

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