第484章 私がデザインしたウェディングドレス

リビングではテレビの音がわりと大きく流れていて、使用人たちには、ふたりが何を話しているのかまでは聞き取れない。

けれど、誰ひとり近づこうとはしなかった。

ここ最近、あれほど穏やかだった中林真由の機嫌が、急に目に見えて悪くなったからだ。ちょっとしたことで、すぐ怒り出す。

今野敦史は、もちろんにこやかに宥めているが、他の者たちは、彼女に余計なひと言を掛けることさえ恐れていた。

千葉雄太は、片眉を上げる。

「どう言えばいいか……白石健人の方は、もう全部準備できてる」

「あなた、彼と会ったの?」中林真由は、わずかに驚いた声を出したものの、振り返りはしない。

ここにいる全員が今野敦史の目...

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