第491章 何を隠しているのか

 ――パンッ!

 二発目の銃声が轟いた。

 中林真由の胸にナイフが突き立てられる寸前、今野敦史の放った弾丸が、中林雪乃の手首を正確に撃ち抜く。

 女の手からナイフがこぼれ落ちる。苦悶の声を上げ、女はその場に崩れ落ちた。

「いやっ!」

 中林真由は悲鳴を上げ、中林雪乃を助け起こそうとするが、すぐに今野敦史の腕の中に引き戻された。

「よく見ろ。そいつが誰なのか!」

 今野敦史は中林真由を強く抱きすくめ、身動きを封じる。

 二度の発砲音に、中林真由は錯乱状態に陥っていた。彼女は首を激しく振り続ける。

「いや……いやよ! 早く救急車を! 呼んで、早く! お母さんが、お母さんが!」

...

ログインして続きを読む