第492章 死んだほうがましだ

中林真由の額が、銃口にぐいっと押しつけられた。

今野敦史は、暴発でもしたらたまらないと、舌打ちまじりに銃を引いた。

「頭おかしいのか?」

声が、さっきより数段冷え込む。

まさか自分の手の中の銃口が、中林真由に――自分がいちばん愛した女に向くなんて、想像すらしたことがなかった。

真由は何も言わず、ゆっくりとスクリーンへ顔を向ける。

映像は荒くてはっきりしない。けれど、それでも――中林雪乃が崩れ落ちる瞬間と、駆け寄る医療スタッフの切羽詰まった声は、どうにか判別できた。

機械の警報音が、耳をつんざくように鳴り響く。

真由は慌てて口元を押さえた。

――母さんは、こうして意識を失って...

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