第90章 満足した?

「山崎奈々未!」

 今野敦史に突然名を呼ばれ、山崎奈々未はびくりと肩を震わせた。

「今野社長?」

「警察を応接室へ通せ。今すぐだ」

 山崎奈々未は彼の顔を一度見やり、すぐに頷いてエレベーターに乗り込んだ。

 彼女は小走りで追いかけ、どうにか会社の入り口で一行を引き止めることに成功した。

「お巡りさん、待ってください。今野社長が……今野社長が、応接室へ来てほしいとおっしゃっています」

 中林真由と警察官は、同時に怪訝な顔を向けた。

 この件について、中林真由はこれ以上深追いする気はなかった。どうせあと三日で去る身だ。

 今野敦史が竹田南を気に入っているなら、手元に置いて好きに...

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