105-ライブアンドライク

「休暇のこと? ええ、知ってるわ。有給が二週間分と、病欠が数日残ってるものね。普通なら、事前の届け出なしに年休なんて取らせないんだけど……だから私が三週間前に申請しておいたの。ちなみに今日からよ」と、彼女は明るく言った。

「アンバー、あなたは天使よ。この職場が回ってるのはあなたのおかげね」私は彼女を褒め称えた。受話器越しに彼女が喜んでいるのが手に取るように分かる。以前、彼女がこぼしていたのを思い出す。予知できないことがあって誰かが不意打ちを食らうと怒られるのに、予知して助けてあげても感謝されない、と。だからそれ以来、仕事での彼女の特別な貢献を、意識して認めるようにしているのだ。

「知ってる...

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