169-追跡と取引

「まあ、少なくとも情報は一つ確定したな。まさか、裏で人殺しをしてそうな魔女やウォーロックの便利なリストなんて持ってたりしないよな?」俺はわざと明るい声で尋ねた。カムがニヤリとする。

「持ち合わせはないね。でも、あったとしたら長いリストになるよ。逆に、裏で人殺しをしてないと信用できる魔女のリストのほうが短いくらいさ。カヴンの魔女たちは冗談抜きでヤバいからね」彼女は身震いした。

「君はカヴンの一員じゃないのか?」ハリーが興味深そうに尋ねる。カムは肩をすくめた。

「いや、あたしはルールってのが苦手でね。世界征服の秘密計画だの、巨万の富を蓄え込むだの、あのババアたちが秘密の会合でやってるようなこ...

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