173-充実感と空想

アルファ・コーエンが立ち去った瞬間、ベラミーは私を解放し、椅子をくるりと回して彼の方に向けた。息をする間もなく、彼は私の唇に自分のそれを押し付けた。そのキスは情熱的で、少しばかり制御が効いていなかった。ベラミーには躊躇も手加減もない。あまりに強く抱きしめられているせいで、私は腕を彼の背中に回すことさえできなかった。

頭がくらくらし始めた頃、彼も同じだったのか、荒い息を吐きながらようやく身を引いた。彼の胸の奥で、喉がゴロゴロと鳴っているのが伝わってくる。私をきつく抱きしめたまま、彼も私と同じくらい息を切らして、その告白を口にした。

「愛してる」

その声は、喜びに満ちあふれていた。私はきっと...

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