212-ニュー&ノーマル

あれほどの熱狂ぶりとは裏腹に、ほとんどの客は映画を最後まで見届けることができなかった。ローガンが船を漕ぎ始めると、誰も車を運転しないため、ショーンが彼とアンバーを家まで送ると申し出てくれた。キャムはまだ目が冴えていて元気いっぱいだが、彼女の深夜勤務の多さを考えれば驚くことではない。ただ、彼女はハリーが他のことに気を取られ、自分を見つめていない隙に帰ることを選んだ。ハリーのあの熱烈な視線には、さすがの彼女も少し引いてしまったのだろう。

映画が終わる頃には、残っているのは私とベラミー、キアラ、そしてハリーだけになっていた。メーガンでさえ二階のベッドへ向かい、ダリアンはもちろん彼女が去った直後に姿...

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