218-虐待とモンスター

最初は反論しようかと思った。そんなことはない、考えすぎだと諭すべきだと。だが、どういうわけか、それでは解決にならない気がした。もし仮に、彼女が暇つぶしに子犬を殺しているとか、具体的かつ現実的な世界征服の計画を立てていると告白されたとしたら？　まあ、それなら少しは考えるかもしれない。専門家の助けを借りるよう手配するだろう。もちろん見捨てはしないが、「絶対にそんなことはない」と断言するのは、今の彼女の救いにはならないはずだ。

「わかった。じゃあ、何に悩んでいるのか話してくれないか。二人で解決策を見つけよう。ただ聞くだけで、決して責めたりしないと約束するよ。別の視点から見れば、何か変わるかもしれな...