カム37-タッチとチームワーク

部屋は混雑しており、人々が席を立ち、帰る支度を始めている。ハリーは人混みをかき分けて進むことができるが、私は巨人のような連中が目の前に立ちはだかるせいで、何度も取り残されそうになる。ハリーが遠ざかっていくと、私は無意識に手を伸ばして彼の手を掴んだ。審査員のところへ案内してくれる彼に、私はしがみつくようにして歩く。

十五分ほどのすったもんだの末、ハリーと私はイベント会場を後にした。ポイントを獲得し、賞品の入った封筒を手にしている。私たちが勝ち取ったのは、次にカフェに来た時に使える無料食事券と、スナックとワインの詰め合わせバスケットだ。今日はどうやら、タダ酒にありつける運勢らしい。ハリーは私を外...

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