カム 38-大人用および付属品

ハリーが私を見返している。たぶん、私がショックのあまり瞬きを繰り返しながら、ただ座り込んでいる理由を必死に考えているのだろう。彼がこんなに……そう、責任感ある振る舞いをするのを見たことがない。彼はただそこに座り、予算やフロアプランについて何気ない様子で話しているのだ。

理屈の上では、彼にこういった能力があるはずだとわかってはいる。彼は大人だし、請求書の支払いもしているし、仕事も持っている。だが、いつもあまりに能天気に見えるせいで、予算管理なんていう現実的な事柄を検討している姿を見るのは、なんだか奇妙な気分だった。

「マジで、なんなの?」と彼は情けない声を出す。私はゆっくりと答えた。

「ハ...

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