33-共有と観察

車が完全に止まるか止まらないかのうちに、私は外へ飛び出した。ベラミーがついてくるが、私はまたしても彼が差し出した手を拒絶する。一人で階段を上がっていく。ベラミーはすぐ後ろにぴったりとついているけれど、無視だ。

ドアの前にはショーンが待っていた。今夜の新しい護衛だ。彼に挨拶をし、鍵を開ける。中へ一歩踏み込んでから、くるりと振り返って立ち止まり、ベラミーが入ってこられないように入り口を塞いだ。

「中にお招きしたいところだけど、どうやら私にはそういうことを判断できるだけの知能が足りないみたいだから」

慇懃無礼な口調で言ったが、ショーンにはバレバレだろう。まあいい。私はバッグをまさぐり、三十ドル...

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