65-カメラとチョコレート

コンディショナーのボトルをゆすいで最後の一滴まで絞り出し、なんとか髪を洗い終える。シャワー室を出る際、空になったボトルをゴミ箱に放り込んだ。服を着て髪をタオルドライし、そのタオルを洗濯カゴに入れる。私はリビングへ向かい、あたりを見回した。

「よし、第一段階は買い物、第二段階は洗濯、第三段階は大掃除ね」

アーロンが立ち上がる。普段の買い物なら歩いていくので、そう提案すると、アーロンはただ肩をすくめ、先導するように促した。私は彼の腕を取り、二人で出かけることにした。買い物はすぐに済み、帰りの道のりはいつもよりずっと早く感じられた。というのも、アーロンが私の荷物を全部持つと言ってきかなかったから...

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