第7章
私は星界要塞を出ると、境界結界の外でイグニスがひざまずいているのが見えた。
かつて傲岸不遜だった黒曜竜王の鱗は、いまや鈍くくすんでいる。
巨躯は生気を吸い尽くされたかのように丸まり、結界の反動で走る稲妻が容赦なくその身を打っても、抵抗ひとつしなかった。
オリオンの顔が陰る。「イグニス、これはどういう芝居だ? 新たな星界勅令では、国境を越えた時点で宣戦布告も同然だ。ここで地面に縫い付けられたくなければ、やめろ!」
イグニスは膝でずるずると前へ進み、結界に裂かれて焦げる肉の悪臭すら無視した。オリオンを見上げ、しゃがれた声で、耳障りなほどみじめに叫ぶ。
「すまない! 俺が間違っ...
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