第12章 噂が飛び交う

大学の掲示板は、その話題でもちきりになっていた。

小林舞香はそんなものに気を向ける余裕もなく、それを知ったのも、体育館のロッカールームで松本菜々緒に聞かされたからだった。

「舞香のこと、浮気女だって書いてる」

松本菜々緒はスマホを彼女の目の前に突きつける。怒りで声まで震えていた。

「それだけじゃない。パパ活してるとか、あの男とは前からそういう仲だったとか、ずっと矢野郁真を騙してたとか……好き勝手に」

小林舞香は画面をひと目だけ見て、すぐ視線を外した。

そのまま膝当てを締め直す。

小林修平が、もっと動きやすい軽い輸入品に替えてくれたものだ。

「これ見て」松本菜々緒はさらにスクロ...

ログインして続きを読む