第45章 ブロックする

「はっ、あんたら……どんだけ面の皮厚いの?」

松本菜々緒が体育館に着いた瞬間、目の前でとんでもない茶番が繰り広げられていた。

すでに周りでは、スマホを構えて撮影を始めている生徒までいる。

これまでなら、みんな矢野郁真を怖がって、陰でこそこそ言うだけだった。けれど今日の姿を見て、空気が変わった。遠慮の膜が、ぺりっと剥がれる。

「そうだよ、あり得ない。1位はどう見ても小林舞香でしょ」

「バザーのとき手伝わないくせに、都合いいときだけ特権って何?」

「小林舞香がキャプテンなのに出さないで、矢野汐里を上に立たせるの?」

「理事長の娘なんだから、命令するなら最初からすればいいじゃん。時間...

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