第47章 ゴミ収集車の上の携帯電話

最初の8カウントから、矢野汐里の動きは半拍遅れた。

彼女はこっそり体育館でCプランを見たことがある。本人の感覚では、持ち上げ系が少し増えただけで、ほかはだいたい同じ――大した難度じゃない、そう思っていた。

家で数回ひとり練習しただけで、「これなら絶対いける」と決めつけた。

けれど、最初の動作でつまずいた瞬間、以降の流れはすべて崩れた。

繋げようとしても、体が追いつかない。

ベースのメンバーが彼女を托げたとき、脚はピンと伸びず、上半身がふらふら揺れる。

タンブリングも高さが出ない。着地でよろけて、転びかけた。最後は横の隊員に支えられて、ようやく立ったほどだ。

観客席がざわつきはじ...

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