第3章

セラフィナ視点

「失礼いたします。新しい奥様の席をご用意すべきでしょうか?」

 その若きメイドが執事にささやいた一言で、朝食の席にいた全員が凍りついた――私を除いて。なぜなら、彼らが必死に無視しようとしていた存在こそが、他でもない私だったからだ。

 私はシャトーの優雅なダイニングルームの入り口に佇み、八組の視線が一斉にこちらへ向けられるのを感じていた。そこには驚き、苛立ち、そして露骨な嫌悪が入り混じっていた。まるで私が招かれざる客として、彼らの優雅なブランチに乱入したかのように。

 なんて素晴らしい滑り出しなのかしら。

 マホガニーの長テーブルの上座には、マルグリットが女王のように鎮座していた。朝の八時だというのに、その銀髪は寸分の乱れもない。彼女は、汚物でも見るかのような冷たい視線を私に向けた。

「アンリ」私とメイドを完全に無視し、彼女は執事に告げた。「ワインセラーの管理者に伝えてちょうだい。今回の出荷分は最高水準を満たしていなければならないとね。パリのバイヤーたちは好みがうるさいのよ」

 私は咳払いをした。「おはようございます。あの、もしよろしければ……」

「北の葡萄畑の収穫量が今朝届きました」名前も覚えていない従兄弟の誰かが遮った。彼は私など存在しないかのようにマルグリットに話しかける。「昨年に比べて収量は十二パーセント増です」

 私の隣でメイドが身じろぎし、余分な食器セットをまるで熱したジャガイモか何かのように抱え直した。

 なんてこと。私、ここでは完全に透明人間扱いね。

 私はもう一度試みた。「すみません、ただコーヒーをいただきたくて、それから……」

「誰か、パリからリュシアンの件について連絡は受けた?」今度は別の親族だ。マルグリットを少し神経質にしたような中年の女性が口を開く。

 リュシアンの名が出た瞬間、誰かがエアコンの設定温度を急激に下げたかのように、室内の空気が冷え込んだ。マルグリットのフォークが空中で止まる。

「エティエンヌが対処しているわ」彼女はそっけなく言った。

「でも、何か知らせはあるのでしょう? もう二日も経つのに」

「エティエンヌが、対処するのよ」マルグリットは繰り返し、その話題を打ち切った。

 私はさらに三十秒ほどその場に留まり、彼らがビジネスや家族の揉め事について話すのを眺めていた。まるで自分が壁紙の一部になった気分だ。メイドは私と、皆が存在しないふりをしている空席とを交互に見つめている。

 やってられないわ。

 私はきびすを返し、部屋を出て行った。

 私は午前中、屋敷内を歩き回って過ごした。半分は好奇心から、もう半分は他に何をすればいいのか皆目見当がつかなかったからだ。本館は見事なものだった――古き良きフランスの魅力に溢れ、クリスタルの花瓶には生花が飾られ、私の生活費より高価であろう絵画が並んでいる。だが、そこはまるで博物館のようだった。美しく、印象的だが、決して触れてはいけない場所。

 やがて私は、葡萄畑の作業エリアへと足を向けた。そこでは少なくとも、人々は私に気づいてくれた。労働者たちは礼儀正しく帽子に手を添え、「ボンジュール、奥様」と挨拶する。それでも、彼らは私がここで何をしているのか戸惑っているようだった。

「エティエンヌ様も、今回ばかりは思い切ったことをしたもんだ」

 葡萄の剪定作業をしているグループの脇を通り過ぎようとした時、そんな声が聞こえてきた。

 相棒が鼻を鳴らす。「やっと自分のことを優先する気になったってわけか。あのガキのお守りをする代わりに」

「やめろよ、ポール。あれでも家族だぞ」

「家族だって?」ポールは地面に唾を吐き捨てた。「あの坊ちゃんはよちよち歩きの頃から手のかかる子だったじゃないか。パリで遊び回って、ありもしない金を使い込んで、あらゆる揉め事を起こしなさる。で、誰が毎回後始末をしてるのか? エティエンヌ様だ」

 最初の一人が私に気づき、ポールの脇腹を強く肘で突いた。「黙れ、バカ。新しい奥様だぞ」

 ポールは顔を赤らめた。「奥様、申し訳ありません。そんなつもりじゃ……」

「気にしないで」私は言った。「私はただ……家族の関係性を把握しようとしているだけだから」

 彼らは全てを物語るような意味ありげな視線を交わした。

「エティエンヌ様はいいお方です」最初の一人が慎重に口を開いた。「誰よりもよく働かれます」

「子供の頃からですよ」ポールは我慢できずに付け加えた。「あの小さな王子様がよそで遊び呆けていらっしゃる間、エティエンヌ様はずっとここで仕事を覚え、この場所を支えてこられたんです」

「ポール」友人がたしなめる。

 だが、私は興味をそそられた。「そんなに昔から彼らを知っているの?」

「親父の代からここで働いてますから」ポールは言った。「俺はあのお二人と一緒に育ったようなもんです。まさに月とすっぽんですよ」

 もっと深く話を聞きたかったけれど、彼らは急に剪定作業で忙しいふりを始め、会話はそこで打ち切りとなった。それでも、彼らの言葉は私がこれまで見てきたエティエンヌの姿と一致していた――誰からも労いの言葉をかけられることなく、皆の後始末をしている姿と。

 翌朝、私は次の手を考えながら、葡萄畑の畝の間をあてもなく歩いていた。すると、向こうから接触を図ってくる人物が現れた。

「話し相手が必要なんじゃないですか?」

 振り返ると、私と同じくらいの年齢の男が支柱に寄りかかっていた――そして癪に障ることに、彼はなかなかの美男子だった。黒髪に明るいブルーの瞳、そしてトラブルの匂いがプンプンするような魅力的な笑み。作業着を着てはいるが、どこか洗練されすぎていて、まるで労働者のコスプレをしているかのような違和感がある。

「僕はレオ」彼は支柱から体を離し、歩み寄ってきた。「ここで働いてます。そして君が、皆が噂している例の新しい奥様ですね」

「噂、ね」私は思わず微笑み返した。二日間ずっと歓迎されざる者として扱われた後では、誰かに認識されるだけでも心地よかった。「私はセラフィナよ」

「美しい女性にぴったりの、美しい名前です」彼の軽いフランス訛りは魅力的で、嫌味には聞こえなかった。「少し……迷子になっているようですね?」

 私は笑ったが、その響きは苦いものになった。「控えめな表現ね。私はまるで、誰も欲しがらない結婚祝いの品みたい。みんな礼儀正しいから、突き返すこともできずに困っているのよ」

「あぁ」彼は合点がいったように頷いた。「家族の歓迎はいまいち、ってところですか?」

「というより、私の存在を無視してるって感じね」私は足元の土の塊を蹴った。「跡取りの妻だっていうのに、大した度胸よね」

 彼の瞳に何かが揺らめいた。「エティエンヌか。彼は……複雑な人ですから」

「彼のこと、よく知ってるの?」

「ここに長くいますからね。物事がどう動いているか、観察するには十分なほどに」彼は広大な葡萄棚を指し示した。「案内しましょうか? ここの雰囲気を掴むのに役立つかも」

 特に用事もなかったし、彼は私を一人の人間として扱ってくれている。「ええ、お願いするわ」

 歩きながら、レオは葡萄畑の運営に関する驚くべき知識を披露してくれた――どの葡萄がどこで育つか、剪定のコツ、さらには一介の労働者にしては詳しすぎる具体的な生産統計まで。

「ここの葡萄の木は樹齢一世紀を超えています」彼は節くれだった幹に手を這わせながら言った。「デュボワ家は伝統を絶対視していますからね。量より質です」

「随分とここの家業の内情に詳しいのね……あなたはここで、具体的に何をしているの?」

 彼はにかっと笑った。「何でも屋ですよ。目を皿のようにしていれば、いろんな情報が入ってきますから」

 私たちは谷を一望できる絶景ポイントで足を止めた。遠くには本館がおとぎ話の城のように輝いている――豪華だが、決して触れることのできない場所。

「見事な眺めね」私は認めた。

「ええ。でも、見かけに騙されちゃいけませんよ」彼の口調が思慮深げなものに変わる。「この一族は素晴らしいものを築き上げましたが、水面下には亀裂が生じています」

 私は彼を横目で見た。「例えば?」

「手始めに、みんなリュシアンをちやほやするでしょう。彼は愛想がいいからね。でも、本当の屋台骨はエティエンヌだ。全てが崩壊しないよう支えているのは彼なんです」

 それは私が耳にした話とも一致していた。「労働者たちは彼を尊敬しているわ」

「そうあるべきです。彼は何年も家族を背負ってきたんですから」レオの声が和らぎ、どこか共犯めいた響きを帯びた。「ここだけの話、彼は今の扱いよりずっと報われるべき人間ですよ」

 その熱っぽさに、私は彼をまじまじと観察した。「葡萄畑の作業員にしては、家族の事情に詳しすぎるわね」

「言ったでしょう、目を皿のようにしてるって」彼は再び愛想よく振る舞った。

 レオが一歩近づいてきた。高級なコロンの香りが鼻をくすぐる距離だ――間違いなく、畑仕事をする人間がつけるものではない。

「そろそろ仕事に戻らないと」と彼は言った。「でも、また明日会えますか? もっと案内しますよ」

「ええ、喜んで」私は答えた。

 彼が去った後、私はしばらくその場に留まり、谷を眺めていた。ここに来て初めて、完全に孤立しているわけではないと感じられた。私が重要な存在であるかのように話してくれる人が、実際にいたのだ。

 だが、離れへ戻る道すがら、疑念が頭をもたげた。悪路で私を支えてくれたレオの手は柔らかかった。タコもなく、爪の間に泥も詰まっていない。あの腕時計、コロン、そして内部事情への精通ぶり……。

 私の新しい友人には、何か計算の合わないところがある。

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