第127章

岡野明裕が続けた。

「今、市場の穴がでかいんだよ。中小企業で『使いたい』ってところは山ほどあるのに、値段で手が出ない。だったら俺らで、そこ向けの軽量ソリューションを作ればいい。コストは落として、機能はちゃんと上げる。十分に勝負できる」

谷口凛華はしばらく黙り込んだ。頭の中で数字と仮説が高速で回り、いくつもの線が結びついていく。やがて顔を上げ、岡野明裕を見た。瞳がきらりと光る。

「……本気で言ってる?」

「俺がいつ本気じゃなかった?」

谷口凛華が手を差し出す。

「じゃあ、よろしく」

岡野明裕がその手のひらに、ぱん、と掌を打ちつけた。

「よろしく」

新会社は、準備から登記、採用...

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