第15章

電話のベルが、唐突に鳴り響いた。

相手は桐生加乃。

「配信見て。私、フィギュアスケートの大会に出てるの。投票、忘れないでよ」

加乃まで出場してるの?

谷口凛華はエントリー一覧の中から彼女の名前を見つけ、思わず目を見開いた。嫁いでからというもの、桐生加乃といえば飲んで遊んでの享楽派、くらいの印象しかなかったのに――まさかフィギュアまでやっていたなんて。

ほどなくして、オープニングが始まる。

選手たちが次々と氷上に姿を現し、観客の歓声が波みたいに押し寄せる。

先陣を切って出てきたのは、ほかでもない桐生加乃だった。

青い衣装を纏った彼女は、息を呑むほどのスタイルでリンク中央へ滑り出...

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