第36章

また一人、教授が壇上に上がった。

会場の視線が、いっせいにステージへ集まる。

谷口日奈はなおも問いただしたそうにしていたが、桐生朔弥にこれ以上話す気がないと察すると、唇まで出かかった言葉をのみ込んだ。

それでも、その目だけはずっと隣の中島教授を追っていた。

中島教授ほどの人間だ。その視線に気づかないはずもない。だが、気に留める様子はない。

数時間にわたる交流会は、あっという間に終わった。

その後は自由歓談の時間。

中島教授のまわりには、たちまち学生たちが集まってくる。

次々に飛ぶ質問にも、中島教授はよどみなく応じた。受け答えは端的で、それでいて説明は噛み砕かれていてわかりやす...

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