第41章

名刺に書かれた内容を目にした瞬間、秘書の表情がますますぎこちなくなった。

だが、すぐに背筋を伸ばす。

「でしたら、あちらは問題ないはずです。お二人は先にどうぞ。何かありましたら、いつでも私に」

谷口凛華は小さくうなずき、岡野明裕を連れてエレベーターに乗り込んだ。

秘書は去っていく二人の背中を見つめ、わずかに眉をひそめる。

……何だか、変わった。

会社を辞めてからというもの、彼女はもう自分にまともな視線すら寄越さない。社長のことを探るような素振りも、一度だって見せなかった。

扉が閉まった途端、岡野明裕が親指を立てる。

「いい感じじゃん。その調子でいいんだよ。あんなクズ男に時間使...

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