第44章

高級なキャンプ場には、医者まで常駐している。

谷口凛華は中毒した直後、すぐに注射を打ってもらった。医師の説明は分かりやすく、迷いのないものだった。注射をしておけば三日後には毒性は完全に抜ける。その間は少し気をつけて、ふらつきに注意すればいい――それだけ。

とはいえ、凛華の顔色は紙みたいに真っ白だ。岡野明裕はどうしても不安が拭えなかった。

「仕事のことは気にしなくていい。この三日間は休め。こっちは俺が他の人に振る。身体が一番大事だ」

彼からすれば、谷口凛華の腕なら仕事なんて朝飯前だ。三日くらい休んだって、何の問題もない。

凛華は首を横に振る。

「大丈夫。人に迷惑かけたくないの」

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