第61章
谷口凛華は親友としばらく話したおかげで、気持ちがだいぶ軽くなった。
通話を切ると、意識をすべて仕事へ切り替える。
まもなく、スマホが鳴った。
岡野明裕からだ。
「今、何してる? こっちで海外との会議が入ったんだ。向こうは昼、こっちは夜で、少なくとも2時間はかかる。頼めるか?」
海外との会議――そう聞いて、谷口凛華はわずかに眉を寄せた。
「どの案件ですか? 私で本当に大丈夫なんですか?」
仕事に軸足を移してからというもの、ずっと手元の案件にかかりきりだった。
他のAI分野については、そこまで深く追えていない。
いきなり国際会議と言われても、正直なところ不安がある。
だが岡野...
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