第208章:大保育園戦争

子供部屋の壁塗りなんて、簡単な仕事のはずだった。

色を選んで、壁を塗る。それだけ。

だが、デイモン・ヘイル、ドミニク・ヘイル、ジェームズ・カーター、オライオン・キャロウェイ、ゼイン・リヴェラ、そしてリアム・カーターが一つの部屋に集まり、結論の出ていない決定を前にすると――

事態は、あっという間にこじれた。

当然ながら、彼らにはそれぞれ意見があったからだ。

そして、言うまでもなく、その意見が一致することは一切なかった。

「さて」と、やがて生まれる我が子の子供部屋の真ん中に立ち、デイモンは腕を組んで一同を見回した。

「色を決めないとな」

ジェームズがにやりと笑い、戸口に寄りかかる。...

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