第4章 裏切りと孤立

三日の時間は瞬く間に過ぎ去り、ついに審判の日がやってきた。

古めかしい裁判所の大広間。その高い穹窿には正義の女神のレリーフが衆生を見下ろしている。半円形に設けられた高壇には、七人の法衣をまとった高位魔法使いが座していた。

広間の中央に置かれた被告席はひどく孤独に見え、その周りには傍聴に訪れた教員や生徒たちが黒圧々と座っている。

遥は魔法の枷で両手を拘束され、ただ一人、審判台の中央に立っていた。

「これより開廷する!」

主席裁判官が厳かに審判槌を打ち鳴らした。

「桐島遥、汝は禁忌魔法を用い同級生を害したとして起訴されている。これに対し、何か弁明はあるか?」

遥は背筋を...

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