第17章 今なら私に頼んでもまだ間に合う

「田舎で貧乏すぎて、腹いっぱい飯も食えないって話じゃなかったのか? 見ろよ、あの格好。どこが“食えない”んだよ」

吉川駿斗は目を細め、江川莉奈の全身をねっとり舐めるように見回した。曲線の綺麗さに、胸の奥がむず痒くなる。

江川琉衣の顔色が青くなったり白くなったりしたかと思うと、ふいに瞳がきらりと光り、作り笑いを咲かせた。

「分かったわ、駿斗兄。あれ、ここで働いてるのよ。だってここ、京清市でもトップクラスのギャラリーだもん。スタッフがきちんとした服を着てるの、当然でしょ?」

「なるほどな!」

駿斗は大げさに手を叩く。

「そうそう、そういうことだ。江川家から田舎に追い出された捨て子が、...

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