第20章 水野聡美の計画

梅原晴琉の提案を聞くなり、江川莉奈は考える間もなく首を横に振った。

「いい。車で来てるから」

それでも梅原晴琉は引かない。

「雨の日は路面が滑るし、視界も悪い。俺が送るよ。車はあとで人に回させるから」

江川莉奈は眉をわずかに吊り上げ、彼を見上げた。

「なに? 私の運転、疑ってるの?」

まさかそんな返しが来るとは思わなかったのだろう。梅原晴琉は一瞬きょとんとし、それから、ふっと低く笑った。

笑い終えた彼の瞳には、江川莉奈の自信と奔放さが映っている。そこに宿るのは、隠しようもない賞賛だった。

――そう、これが江川莉奈だ。媚びない。折れない。生き生きとして、眩しい。

彼は手を伸ば...

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