第43章 姉ちゃん、怒らないよね?

夜が更けるにつれ、リバーサイド・レストランの大きな窓の外では街の灯りがきらめき、テーブル越しに向かい合う二人の影まで、どこか寄り添って見えた。

食事の間じゅう、梅原晴琉の視線は江川莉奈から一瞬たりとも離れない。手際よく海老の殻をむいて皿へ置き、熱い魚のスープまで、さらりと匙でよそってやる。

「梅原晴琉。次から、今日みたいなことはしないで」

会社での騒ぎを思い出し、莉奈は小さく息を吐いた。

晴琉の手がぴたりと止まる。

「どうして? バラとケーキ、気に入らなかった? 嫌なら次は別のにするけど」

「嫌って言ってるんじゃなくて……派手すぎるの。今日、会社中がその話でもちきりだったし。それ...

ログインして続きを読む