第49章 ずっと俺についてきたんじゃないのか

床にへたり込み、失禁してズボンを濡らした吉川駿斗を一瞥すると、平松龍青は眉間に深い皺を寄せた。江川莉奈の手を引き、踵を返す。

「莉奈、行こう。おじいちゃんから、お前に渡したいものがある」

車内。莉奈は首を傾け、隣の平松龍青を覗き込む。

「平松爺さん、これからどこへ行くの?」

平松龍青は穏やかな眼差しで頷いた。

「おばあちゃんに持ってきたものがあってな。ホテルに置いてある。お前が代わりに届けてやってくれ」

莉奈はぱちぱちと瞬きをする。

「そんな面倒なことしなくても、平松爺さんが直接渡せばいいのに。……お二人、ずいぶん会ってないでしょ? おばあちゃん、平松爺さんに会えたら絶対喜ぶよ...

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