第67章 新作をすべて買い取った

江川琉衣はしょんぼりしたまま家に戻った。玄関を入るなり、待ち構えていた江川百合子が間髪入れずに詰め寄る。

「どうだった? 今日、梅原晴琉に会えた? 連絡先は聞けた?」

「……無理だった」

江川琉衣は落胆を隠しきれない。

ところが江川百合子は、落ち込むどころか勝手に話を膨らませ始めた。

「むしろ朗報じゃない。梅原晴琉は江川莉奈のこと、ぜんぜん本気じゃないってことよ。それに、あんたが毎日張ってても二人に遭遇しないってことは、江川莉奈は毎日サボってるってこと。勉強なんか眼中にないのよ。あの調子じゃ卒業だって危うい。で、梅原晴琉の熱が冷めたら、ポイ。そしたら――あんたの番!」

母親の言葉...

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