第51章 クソ野郎がまた悪事を働く

水原明美が扉を開けて飛び出した瞬間、古崎正弘はイライラしながら彼女を引き戻し、ガラス窓を蹴り破って投げ出してやりたいと思った。

彼は自分が水原明美に対して十分な忍耐と寛容さを示してきたと自負していた。以前なら、水原家が彼からあれほど多くの金を内も外も持ち出し、いわゆる義父と義兄が彼の名声を利用して、あちこちで融資を引き出し、資源を探していたことを考えれば、水原明美に会った時点で彼女の頭を一刀両断にして、父の借金を子に返させるべきだったのだ。

何度も自分は誰かに呪いをかけられたのではないかと疑った。水原明美の好き勝手な自滅行為を許し、彼はなぜか厳しい手段に出なかった。彼女は大声で叫び、少し...

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