第10章

ダミアンは完全に勝ちを握っていた。その口ぶりは、私と「蟻をどう踏み潰すか」を話しているだけみたいに淡々としている。

私は手を差し出した。

「どうか、いい協力関係を」

ダミアンの視線が私の上に長く留まる。数分置いて、ようやく彼は私の手を取った。

――完全には信じていない。そういう握り方だった。

誠意のつもりで、私はイーサンが会社を使って資金洗浄している件を、知っている限りすべて話した。

ダミアンは煙草を一本取り出し、火を点けかけて――ふと何か思い出したように、私を一瞥する。眉を寄せ、そのまま煙草を置いた。

「証拠は」

「取ります」

私がそう答えると、ダミアンはまぶたを持ち上げ...

ログインして続きを読む