第106章

ダミアン視点

「俺は遠慮しておく」

オリヴィアを見て、わざと含みを持たせて言った。

「行きたいなら、お前だけ行けばいい」

「あなたが行かないのに、私だけ行けるわけないでしょう」

オリヴィアは自分から俺の腕に手を絡め、軽く身を屈めて、申し訳なさそうにリアンへ視線を向けた。

「お気遣いありがとうございます。でも私たち、少し都合が悪くて……」

本心で断ったのか、俺に合わせただけなのかは測りかねる。だが、どちらにせよ……俺は機嫌が良くなった。

帰りの車中、俺は我慢できずに訊いた。

「本当に行きたくなかったのか。それとも――」

オリヴィアはちらりとこちらを見て、シートに深く身を沈め...

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