第113章

イーサン視点

「父さん……今、何て言った? 本当に俺に、会社を売れって?」

これが俺の父親だというのか。――本当に?

膝が笑って、立っているのがやっとだった。

海外から戻ってきたのは、てっきり俺の尻拭いをするためだと思っていた。なのに父さんは、会社を手放せと言う。

この会社が俺にとって何なのか、誰より知っているはずなのに。

涙が落ちそうになるのを歯を食いしばって堪える。父さんの前で弱音を吐くなんて、これが初めてだった。だが会社を生き返らせるために必要なら、頭だって下げてやる。

「父さん……俺は売りたくない」

父さんの反応は、想像以上に苛烈だった。

目を見開き、責める色を滲ま...

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