第122章

イーサン視点

エミリ……か。ずいぶん長いこと、その名を耳にしていなかった。

ここ最近、会社はぐちゃぐちゃで、正直エミリのことまで気が回っていなかったのだ。言われてみて初めて、あいつの姿を最後に見たのがいつだったかすら思い出せない。

机に置いた手に、じわりと力が入る。息を一度飲み込み、ダミアンを睨むように見た。

「この件、エミリも絡んでるって言うのか?」

父とオリヴィアのやり取りからして、会社がこうなったのは誰かの工作がある。オリヴィアが糸を引いているとしても、彼女ひとりでここまでできるとは思えない。そこへダミアンの含みのある言い方だ。疑うなというほうが無理だった。

だが、ダミアン...

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