第155章

オリヴィア視点

キャサリンが出ていったあと、オフィスは静かすぎて、かえって不気味だった。

私は顔を上げてダミアンを見る。好奇心を抑えきれず、小声で尋ねた。

「キャサリン……怒って、辞めたりしない?」

前にダミアンは、キャサリンを手放さないと言っていた。

けれどさっきの彼女の様子は、どう見ても相当腹を立てていた。

ダミアンは書類から視線だけを上げる。額に落ちた髪が、奥の深い瞳を隠していて、余計に真意が読めない。

首を傾げ、平然と聞いてきた。

「やけに気にするな。あいつの代わりに、その席に座りたいのか?」

腰のあたりを冷たいものが撫でたみたいに、ぞくりとした。私は目を見開き、思...

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