第163章

オリヴィア視点

ダミアンという男は、本当に……抜かりがない。

「護衛に送らせる」と口では言うくせに、実際は私を見張らせたいだけ。そんなの、誰が分からないというの。

善意の顔を被って、自分の都合を通す――いつものやり方だ。

私はじり、と二歩下がり、きっぱりと言い切った。

「言ったはずよ。あなたたちの車には乗らない。私は自分で帰る。ダミアンに伝えて。彼に、私の自由を縛る権利なんてない」

護衛は相変わらず慇懃にこちらを見つめ、深く腰を折る。困り切った顔で。

「オリヴィアさん、どうか私どもを困らせないでください。こちらも社長の命令で動いております。不服がおありなら、社長と直接お話しいた...

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