第172章

オリヴィア視点

ダミアンが下した決断を覆せる人間なんていない。まして私には、彼を納得させられるだけの材料も、理由もなかった。

言葉を選んでいるうちに、下腹の奥がきゅう、と波打つように痛んだ。

ジェーンを罰することよりも、私はソフィアが裁かれるところを見たかった。

けれどダミアンの言う通り、私の証言だけでは「証拠」にはならない。

現状、私たちが確実に叩けるのはジェーンだけ。逃がさず、法で縛るしかない。――悔しい。

しかも彼女は、別の会社に移っていたとしても重宝される類いの人材だ。能力も、手札も、揃いすぎている。こんな形で潰れるのは、皮肉でしかなかった。

額に滲んだ汗を拭い、私は肩...

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