第175章

オリヴィア視点

ダミアンの腕を借りて上体を起こし、私は真顔のまま彼を見据えた。

「……赤ちゃん、あまりよくないの? 最初から本当のこと、私に言ってなかったんじゃない?」

自分の体のことは、自分がいちばん分かる。工場から戻った日だって、下腹がなんとなく重くて嫌な感じがした。けれど医者に「問題ありません」と言われ、私も深く考えなかった。

――今朝までは。

眠りの底から引きずり上げられるほどの激痛。あの一瞬、私は確信した。赤ちゃんが、私の中から消えてしまうかもしれない、と。

私は息を整え、目を逸らさずに言い切る。

「これは私の子よ。妊娠してるのも私。知る権利がある。たとえ隠したって、...

ログインして続きを読む