第37章

オリヴィア視点

スマホの画面で跳ねる名前を見つめ、私は自嘲気味に笑った。――私が欲しいものなんて、最初から自由だけ。

義父が遠ざかったのを確認してから、通話を繋ぐ。

「おめでとう」

ダミアンのからかうような声が、受話口の向こうから滑り込んできた。

「……何が?」

私は首を傾げ、壁に背を預けて楽な姿勢を取る。

向こうで、ぱちぱちと拍手の音。電話越しでは、笑っているのが皮肉なのか本気なのか、判別がつかない。

「イーサンとソフィアが警察に連れて行かれたって聞いた。だから祝ってる」

「情報、早いのね」

私は周囲を見回した。怪しい影はない。

どうして知っている?

まさか――ずっ...

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