第51章

オリヴィア視点

右足がひりつくように痛い。まだ状況を飲み込めないまま、イーサンの手がまた高く振り上がった。

その掌が落ちてくる気配に、私は反射的に一歩引こうとする。避けきれないのは分かっている。せめて、威力を少しでも逃がしたかった。

――と、その腰に、いきなり大きな手が当てられた。

はっとした瞬間、ダミアンがイーサンの手首を掴み、軽く押し返す。イーサンは「うわっ」とよろめき、無様にたたらを踏んだ。

中にいた警官たちが騒ぎを聞きつけて飛び出してくる。ドアを開けた途端、その光景を目にしたのか、堪えきれず吹き出した。

それにつられて、私まで笑ってしまう。

イーサンは面目を潰されて、慌...

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